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「自己表現」としての敬語使用
敬語は,その場の人間関係や場の状況に対する気持ちの在り方を表現すると「1敬語の重要性」で述べた。そして,例えば,敬いやへりくだりという気持ちは,現代の敬語においては人や階層ごとに固定的・絶対的なものでなく,相互尊重を基盤とした相互的・相対的なものであることを上の「2「相互尊重」を基盤とする敬語使用」で述べた。これらのことは,敬語の使い方が「こういう相手には,いつでも,だれでも,この敬語でなくてはならない」とか「こういう場面では,いつも,皆がこの敬語を使わなくてはならない」というように,敬語の使用を固定的に考えるのは,適切でないという考え方につながる。本指針は,この考え方を基本とした上で,敬語の使い方について次の二つの事柄を指針の基盤として提示する。
一つは,敬語の使用は,飽くまでも「自己表現」であるべきだという点である「自己表現」とは,具体的な言語表現に際して,相手や周囲の人との人間関係やその場の状況に対する自らの気持ちの在り方を踏まえて,その都度,主体的な選択や判断をして表現するということである。この「自己表現」という考え方は「現代社会における敬意表現」にも示されている。例えば,敬語使用に関連して「心からは尊敬できない人にも敬語を使わなくてはならないか」とか「相手によっては敬語を使うとよそよそしくなる気持ちがする。それでも敬語はいつも使わなくてはならないか」といった疑問を聞くことがある。それぞれ,敬語の固定的な使い方にかかわる疑問である。本指針では,そのような固定的な考え方は選ばないこと,そして,その都度の人間関係や場の状況についての自らの気持ちに即した,より適切な言葉遣いを主体的に選んだ「自己表現」をすることを目指したい。この場合も,
前述の「相互尊重」の姿勢を基盤とすべきであることはもちろんである。 二つ目は,そのような「自己表現」として敬語を使用する際にも,敬語の明らかな誤用や過不足は避けることを心掛けるということである。言うまでもないことながら,それを十全に行うために,敬語や敬語の使い方についての知識や考え方を身に付けることが必要となる。例えば,「今の自分のこの気持ちを表現するためには,どんな敬語が適切か。」「こういう敬語を使うと,人間関係や場面について,どんな気持ちが表現できるか。」,さらには前に述べたように「この敬語を使うと(あるいは,この敬語を使わないと)どのような気持ちが表現されることになるか」と,自らに問い掛ける姿勢が必要となろう。これらの問いは,前に挙げた固定的な敬語使用を問うものではなく「自己表現」として敬語を主体的に選ぶ際の問いである。そのような努力は惜しむべきでない。本指針では第2章,第3章に,そのための「よりどころ」を示すので,参考にしていただきたい。
このページは、文化庁文化審議会の答申「敬語の指針(PDF)」を基に作成しています。
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手紙・挨拶文の文例その② ・依頼文 ・依頼、勧誘を断る返事 ・催促、苦情、抗議等の通知 ・詫び状 ・照会、お問い合わせなど
手紙・挨拶文の文例その③
・結婚に関する手紙、縁談の申込、断り方 ・葬儀に関する手紙、喪中欠礼など
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